スポンサーリンク

スポンサーリンク

天冥の標シリーズ

前後のシリーズ記事

  1. 【読書感想】天冥の標Ⅲ アウレーリア一統
  2. 【読書感想】天冥の標Ⅳ 機械じかけの子息たち
  3. 【読書感想】天冥の標Ⅴ 羊と猿と百掬の銀河 (この記事)
  4. 【読書感想】天冥の標Ⅵ 宿怨
  5. 【読書感想】天冥の標VII 新世界ハーブC

今回の本

タイトル:天冥の標Ⅴ 羊と猿と百掬の銀河
著者:小川 一水

天冥の標Ⅴ: 羊と猿と百掬(ひゃっきく)の銀河 (ハヤカワ文庫JA)

あらすじと登場人物

あらすじ

西暦2349年、惑星パラスで娘ザリーカと農業を営むタックは、娘の反抗期や老朽化した農器具に悩まされながらも、生きるため必死に暮らしていた。

ある日、パラスで宇宙船の事故が起こる。近くを通っていたため現場にかけつけたタックは、その事が縁となりその船に乗っていたアニーという女性を農場に置くことになる。

そして--

全てのはじまり。ダダーのノルルスカインの誕生と展開、その宿敵であるミスチフ<オムニフロラ>との出会いと敵対までが、タックの物語と平行して描かれる。

登場人物

タック・ヴァンディ

惑星パラスで農業を営む40過ぎの男。本名はタケカズ・バンダイ。十五年ほど前から農業を始めたが、農家には見合わぬ武器を保有していたり過去に何かある様子。

ザリーカ

灰色の目、灰色の髪を持つタックの15歳になる娘。反抗期であり、家を出て都会で暮らしたがっている。

ダダーのノルルスカイン

無から生まれた寄生的非展開体。彼が寄生するサンゴ人達の中から自我が目覚めた。自由に分離でき、それぞれに意志を宿す事ができる。ひょんな事から宇宙に飛び出してしまい、出会いと知識を求め、あらゆる星の文明に寄生と繁殖を試みる。

感想

1冊の中で2つの話が進む展開で、ひとつはエピソード0というべきダダーのノルルスカインの発生と地球にたどり着くまで(+α)の話。もう1つは前巻から少しだけ時が経ち、宇宙のメインベルトでの過酷な農業従事者の話。繋がっていなさそうで繋がっている、他の巻に比べればのほほんとした話でした(十分過酷ではある)。

 

タックの話の方は後半の展開がすごく嫌な予感がしたものの、そんな展開にならずに安堵。彼は農夫であり父である。彼が握るのはクワや土や娘の手であって、他のものであってはいけない、と。わかりやすくシュワルツェネッガーやスティーヴン・セガールみたいに、元○○が暴れまわるハリウッド的展開じゃなくて本当に良かった。そっちの展開に行きそうだった時が一番ハラハラした。

しかし、赤い小麦の方の話がちょっとウヤムヤになってるのは気になる。また登場しそうな要素ではあるけど…

 

ダダーの方は時間経過が億年レベル。スケールがでかすぎて緊迫しててもノンビリしたように感じてしまう。語り口も軽めなので余計にそう思うのかも。でも忘れちゃいけないのは彼らはどこまで助けてくれても味方してくれたとしても知的好奇心で動く寄生体。なので一抹の不安というかゾワゾワする何かがずっとつきまとっている感じ。今までは味方のように感じていたけど、やっぱり人類とは違う宇宙人なんだなと改めて確認。人類との共通の敵であるミスチフに対しては敵の敵で味方なんだろうけど、それ以上となるとやっぱり怖い。でも今回のように個体に寄生している時の状態を見る限りはやっぱり信用していいようにも見えるんだよなぁ。うーん判断が難しい。

おわりに

ちょうどシリーズの中間点なので箸休めであり、まとめな感じな印象。でも迫る驚異に対しての底冷えするような恐ろしさも感じられる巻でした。

amazon

■シリーズ一覧:天冥の標

前後のシリーズ記事

  1. 【読書感想】天冥の標Ⅲ アウレーリア一統
  2. 【読書感想】天冥の標Ⅳ 機械じかけの子息たち
  3. 【読書感想】天冥の標Ⅴ 羊と猿と百掬の銀河 (この記事)
  4. 【読書感想】天冥の標Ⅵ 宿怨
  5. 【読書感想】天冥の標VII 新世界ハーブC
スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事