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今回の本

タイトル:不思議の国の少女たち

著者:ショーニン・マグワイア 

あらすじと登場人物

あらすじ

エリノア・ウェストが経営する学校に入る子供たちには、ある一つの共通項があった。それは「異世界へ旅立ち、帰ってきた」子供たちというもの。

元の世界へ戻ってきたものの「神隠し」「家出」など様々な呼ばれ方をし、自分と世界のギャップに苦しむ子供たちを受け入れるこの学校に、ナンシーという死者の王に仕えていたという少女がやってくる。

ナンシーは自分と同じように様々な世界を体験した子たちと交流を始めるが、ある晩を境に校内で事件が起こり始める…

登場人物

ナンシー

死者の殿堂で死者の王に仕えていた少女

エリノア

学校を経営する老婦人。自身も若い頃、異世界に何度も行き来していた。

感想

割と帯と背面あらすじ詐欺かも。不思議の国のアリスたちのそのあとを描く~とあるので勘違いする人は多そう。いやまぁちゃんと書いてるんですけど。

 

こういった作品を手に取る人は、少年少女の頃に異世界へ旅立つ事を空想したと思うんですが、この物語は本当にその世界へ行けた子達の物語。異世界へ旅立った子供たちの物語ってだいたいは元の世界へ戻ってメデタシメデタシで終わるのが普通だけど、それは勿論物語の中の話。物語の登場人物たちの人生はそこからさらに続くわけで。

この物語中の少年少女たちは自分達なりに元の異世界へ帰る事を願っているけども、もう一度戻れる子供はひと握り。他の子たちはそれからの人生を歩むため、現実との折り合いをつけていく。そのためにこの学校へ通う、と。よく出来てる設定だなぁと関心。

話の中で語られる異世界も、どこかで聞いたような話なので、そういったお約束などをすべて踏まえた上で楽しむ感じ。各自の異世界の事もちゃんと系統分類されていて、ロジックやらナンセンスに加えて悪意的であるとか善良だとかの論理説明もされていてこれまたほほぉと関心。単純な十字グラフ散布図だけでなく、他の要素もまだまだ付けたせそうなので面白いなぁと。自分で既存作品をグラフにするのも楽しいかもしれない。

 

しかしこの話の本番は途中のある事件から。そこからは話は一変してミステリー展開に。序盤の感じからここまでミステリーになるとは思ってなかったので、事件が起こって初めてこの物語で何がしたいかが見えてくる。確かにこれはファンタジーという枠組みの中でしかできない話でした。

その事件中、登場人物達の思考が思いの外怖かったのは、各自は異世界で「主人公」だったからだよなぁとも思ったり。善悪の判断を超越してる。

 

なんか笑ってしまったのは、子供たちが議論の中でナルニアに登場する子たちは何度も戻ってる事に対して突っ込むセリフ。

「それはナルニアがファンタジーのシリーズのふりをしたキリスト教の寓話だからだよ、あほう」

的確にツッコミに笑う。この後にルイスは異世界に行ってないから~と話が続くわけだけど、じゃあ他の異世界探訪作品の作者は自叙伝だったのかと2度笑ってしまった。夢が広がる。

おわりに

読んでる時は映画の「フック」を思い出したり。あれはピーターパンがこちらの世界に来て、また戻る位(行く)話だったか。いい映画だったなぁ。

途中からの展開も含め、好き嫌いは出そうな作品ですが、自分は気に入ったので楽しみに続編を待つことにします。続編は異世界「荒野」の中の話のようなので。楽しみすぎる。

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