【読書感想】風の名前 4 (キングキラー・クロニクル第1部)

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キングキラー・クロニクルシリーズ

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あらすじ

町で一番の演奏舞台、エオリアンで認められ、宿屋の酒場で定期的に演奏するだけで寝床も食事も金も手に入る生活を手にしたクォートだったが、その幸せな生活は長くは続かなかった。対立が続いている男爵の息子アンブローズの計略によって町の中心部では演奏できないばかりか、パトロン探しも妨害されてしまう。

アンブローズの妨害に対し、巧妙な皮肉で返す諍いは続くが、その他の生活は順調だった。大学へ向かう時に出会った美女デナと再会し、工房での事故では女子学生の命を救った事で英雄に。

しかしある夜、クォートは突然謎の二人組に命を狙われる…

感想

あらすじの所に命を狙われる・・・って書いたわりに今まで一番危機感というか危険が薄い巻だった。話の流れに大きく関わってきたデナとの恋愛模様が主筋であったのも影響していたのかも。

しかし謎の女性デナ。宿屋の主人コートが語るクォートの物語の中では、最重要人物らしいが今のところはただの恋愛対象。都合よく色々な所に現れるし、伝説の集団チャンドリアンが存在するというのなら、彼女もそれに準ずる伝説の人物とかで神話の時代から放浪しているとかじゃないのかと変な深読み。流石にありがちな展開すぎるかー。

1巻から話を置いて再び姿を現したチャンドリアン。最初にトレボンに青い炎が~という話が出てきたのでトレボンを巻の最初に乗っている地図で探すが載っておらず。110キロの距離とかは出てきたもののいまいち距離感が掴みにくいので地図に載せといて欲しかったなぁと。地図の縮尺が大きすぎるから1部の行動範囲だけの地図も欲しかった。でもまぁ4つの国家が存在していて、登場人物がどこの出身かという所での距離感はわかりやすかったけど。

いまのところ、登場する人物に無駄な人間はいないと思うので、地下に隠れ住む少女アウリはかなり気になってる。今後物語にどんな影響を与えるのか、他の登場人物は見える部分もあるけどこの子だけはいまいちピンとこず。予想を超えてくるような関わり方だといいなぁ。

今回一番良かったシーンは、工房での事故の時にクォートが自分の危険を顧みず助けに向かった事。その際の冷静な手際は勿論のこと、物乞い時代では自分のわずかな財産を守るために他者の悲鳴を聞いていないふりをしていた子が、打算的な事を一切考える間もなく助けに・・・最後の最後がちょっとダサいけどもやり遂げた彼に拍手って感じだった。そしてその子から、見事な内ポケットがいっぱいついた外套をもらったというのが中々笑えて良かった。やっぱ外套っていいよね。

おわりに

著者紹介のところを読んだら現在は第二部まで刊行されていると書いてあって驚愕。日本ではもうすぐ第二部が順次(分冊して)刊行されるけど、原書ではとっくに第三部まで出て完結していると思ってた。いやぁ、これは第三部まで遠い道のりか??

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