ウィッチャーシリーズ
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今回の本
タイトル:ウィッチャーIV ツバメの塔
著者:アンドレイ・サプコフスキ
あらすじと登場人物
あらすじ
秋分の日の夜、世界にある予感が走る。
その数日後、隠者ヴィソゴタは美しい黒馬に運ばれる血まみれの少女を発見する。
ヴィソゴタの医術の技により回復し、ようやく体が動くようになったシリと名乗る少女は、ヴィソゴタに秋分の日までの過酷な日々を語る事となる。
そしてそのシリを助けるべく行動するウイッチャーのゲラルトと魔女イェネファー。
二人はそれぞれのルートからシリの痕跡を辿り、助け出そうとしていた。
登場人物
ゲラルト
白狼とも言われる魔物退治の専門家であるウイッチャー。リヴィアのゲラルトとも言われ、その強さは人間相手にも圧倒的な強さを見せる。
行方不明となったシリを探すため、ウイッチャーの責務を捨てて仲間と共に旅している。
シリ
盗賊団ネズミに所属する少女。盗賊団ではファルカと名乗っていた。
その正体は亡国シンドラの女王の孫であり、エルフの古い血を受け継ぐ「運命の子」。
ゲラルトとイェネファーに育てられてきたが、陰謀により砂漠に飛ばされ盗賊となった。
ウイッチャー仕込みの剣技に加え、謎の超常の力を持つ。
イェネファー
シリの養親であり、ゲラルトの恋人である美貌の魔女。
魔法使いが企てた陰謀に巻き込まれ、政治争いに巻き込まれながらもシリを捜索する。
感想
シリの顔にある大きな傷。その傷の謎がわかるシリの人生において重要な事がわかる巻でした。
ゲームの方では見た目に頓着する様子を見せなかったので、過酷な旅の果てについた傷(ゲラルトと同じような感じ)ぐらいにしか思ってませんでしたけど、少女時代に負った傷という事でそりゃ辛いよねとすごい同情。
あと捕まっている時に殴られすぎて鼻が歪んだり脳が傷んだりとかしなくて本当に良かったなぁって。
前巻であるウイッチャー3炎の洗礼を読んだ後、続きが気になって仕方なかったのでゲームの方のウイッチャー3をプレイ(2周目)。
こちらは時系列としては小説のウイッチャーシリーズの未来の話になるのでネタバレ全開になるわけですけど、それでもゲームに出てきたキャラクター達との縁がどのようにして生まれたかがわかるのと、ビジュアルを見ることでかなりのキャラクターが登場するシリーズ特有の名前だけでは誰が誰だか問題を解決できてとても良かったです。
今回はゲラルトやイェネファーの活躍は控えめで主に主役はシリ(と彼女を巡る周囲の人々)。
誰かに狙われ、利用され、追われの人生だった彼女が、自由を覚え、自分の為に戦う女ウイッチャーとして覚醒してくのはなかなかにドラマチック。
章や節で場面転換するのではなく、1行開いたら違う人、違う時系列になっている事が多くてちょっと集中していないと時系列がアヤフヤになるような感じでしたが、物語のクライマックスへ向かう高揚しっぱなしの物語でした。
おわりに
ページ数は600を超えててなかなかの分量でしたが、次の巻はさらに分厚くなるそうで。
シリーズの最終章がいつ出るかは不明ですが、楽しみに待ちたいと思います(おそらくまた待ちきれなくてゲームのウイッチャー3の3周目を始めそう)。
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