天冥の標シリーズ
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- 【読書感想】天冥の標X 青葉よ、豊かなれ PART1
今回の本
タイトル:天冥の標Ⅷ ジャイアント・アーク
著者:小川 一水
あらすじと登場人物
あらすじ
西暦2803年、プラクティスの皇帝となったミヒルは姉のイサリを冷凍睡眠から目覚めさせる。
人類の排除・感染を目的とするミヒルに反発したイサリは、地下へ地下へ逃げ込んでいき、ノルルスカインの導きもあって、そこを太陽系外の惑星メニー・メニー・シープと思い込んだ最後の人類が暮らす地下世界へたどり着く。
そこでイサリは初恋の人であるアイネイア・セアキの子孫、セアキ・カドムと出会うが…
-そして物語は第Ⅰ部メニー・メニー・シープへと繋がり、新たな物語が始まっていく…
登場人物
イサリ・ヤヒロ
プラクティスの皇帝ミヒルの姉。クラフト化によって甲殻した身体を持つ元人間。怒ると知性をなくし、獰猛な怪物フェロシアンになってしまう。300年前にアイネイアを助けた罪によってミヒルによって冷凍睡眠させられていたが、突如解凍させられる。
アイネイアの面影を持つセアキ・カドムに好意を持つ。
感想
ついに第Ⅰ部との接続が完了。てっきり300年間のプラクティス達の物語が始まるのかと思ったら思ってた以上にタイムワープ。おかげでプラクティス達(特に皇帝ミヒル)の思惑は謎のまま。
イサリはそのままイサリでしたね。本人の可能性も考えていたけど、流石に300年は生きてないだろうから別人とか転生とかクローンとかそういう感じかなと思っていたけど冷凍睡眠だった。確かに冷凍睡眠の技術は完成してたなぁ。カルミアンの技術を使ってもできるだろうし、ちゃんと伏線は貼ってあった。
同じように、ここに至るまで無駄な話はなに1つ無かったなぁと。リンゴの話もどう繋がっていくかと思っていたら本当にリンゴは繋がりの木・繋がりの果実だった。再興後にメニー・メニー・シープでもリンゴ畑が一面に…とかだったらいいねぇ。
前半はⅠ部のイサリ視点での展開、後半からはついに始まったⅠ部の後の世界。これまではすべての話がⅠ部に繋がるとわかった上で読んでるので歴史書を読んでいるような感覚だったけれども、これからはまさに未知。種の垣根を越えてカドムとイサリがどう行動していくかが楽しみです。
あとは地球からの二人組が未だに掴めていない。彼らが存在するという事だけで色々な仮説が立てられるわけで、本当にどうなっていくのか…
おわりに
次の巻も普通にこのⅧ部の後の話のようで、PART3にならずに次の部に行くというのはどういう事なんだろうって考えつつ、ついに現状での最終部であるⅨ部に突入。ついにここまできたかという感じ。
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