【読書感想】風の名前 2 (キングキラー・クロニクル第1部)

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キングキラー・クロニクルシリーズ

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あらすじ

幸せな少年時代は終わった。両親や仲間を謎の集団に殺され、町で物乞いとなったクォート。辛い記憶を忘れるため、そして何よりその日その日を生き抜くために、スリや泥棒で生き延びていく。

数年経ちクォートは15歳になっていた。ある日酒場の老人が語るおとぎ話から、両親を殺したのは伝説の集団チャンドリアンではないかと閃く。その日暮らしの日々から覚醒し、彼は両親が殺された理由、謎の集団の正体を知りたいと願う。

そのために必要なのは知識。彼は師匠である秘術士ベンの教えを元に、大学で秘術と知識を高める事を目指す事となる。

感想

1巻を読み終えてすぐに2巻を読み終えてしまった。もうページをめくる手が止まらない。1巻では前半は説明、後半から回想開始という流れだったので、半分ぐらいしかクォートの過去は味わえなかったが、2巻は最初から最後までほとんど休みなくクォートの回想編。物乞いとしての生活から大学入学試験、秘術校への入学までの流れは息をつかせぬ展開でもう読みながら「うぉぉおもしれーおもしれー」と心の中で何度も叫んでたり。ため息も何度も。

心が砕かれ、物乞いにまで身を落としていた事を考えると、大学に入る前からのどんどん子供のころの快活さを取り戻していくさまを見るのは、この巻を読み終え、本を閉じた後、余韻と共に目がうるんでしまった。

大学の入学で、ちょっとしたズルをしたものの圧倒的成績で入学できたというのは本人の才能は勿論、師匠のベンの教え方も素晴らしかったんだろうなぁと。ベンは風を操っていた?ような描写もあるので、これからのキーパーソンとなるのかどうか。これもまた楽しみ。良き師、良き弟子の交流みたいな話はすごく好き。他にも酒場で出会った語り部のおじいさんスカルピや、大学での移動中に出会った初恋の少女デナなど、今後に再登場するかどうか微妙な線のキャラクターも多数登場してきて、その想像も楽しい。

この2巻で一番印象に残ったセリフというか、ただただわかるー!!となったのはこのセリフ。

(…)外套をおすすめできる理由となる事実が二つある。まず、着古した外套が風邪を受けて体のまわりで軽くうねる様子ほど格好のいいものはない。次に、上質の外套には小さなポケットがたくさんついており、わたしはそれに対してわけのわからない抗いがたい魅力を感じる。

この中二病感。でもただただ頷くのみ。かっこいいよね外套って。これを語っているのは大人となったクォートなはずだけど、色々あって丸くなったはずの彼もこういう気持ちを持ち続けているのだと思うと微笑ましいというか何というか。少年の心を持ち続けている感じかね。

もってる才能が開花していき、学校生活で嫌味な教師に恥をかかせつつ自分の価値を高めていくというのはハリーポッターとかの系譜。他にも世界に潜む謎の探索はゲド戦記を感じるし残酷な世の中で強く立ち向かっていくのはゲームオブスローンズのようで。ようするに全部の面白いところ混ぜな感じ。最高か。

今の感じだとクォートは天狗になっていくのかななんて想像しつつ、次巻からは本格的に大学編へ。楽しみで仕方ない。

おわりに

こんなにハマりこむとは思ってなかったけどまんまとハマってしまった。とりあえず今は先を読んでいきたい。

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